QRコード
QRCODE
インフォメーション
アクセスカウンタ
読者登録
メールアドレスを入力して登録する事で、このブログの新着エントリーをメールでお届けいたします。解除は→こちら
現在の読者数 0人
プロフィール
ハマちゃんどす

2009年06月10日

郵政民営化は本当に必要か

郵政人事について国会が迷走している。小泉元首相が中心となって行った郵政民営化が、推進派である西川社長の交代論議という大きな岐路を迎えている。

郵政民営化はなぜ必要なのであろうか。

確かに、もともと郵政は全体として赤字事業であり、また分社化されていないことによる経営効率の悪化が顕著となってきていることに民営化の必要性を感じ取ることができる。しかし、実際に政府が民営化を進めた結果として起こったのが「かんぽの宿」問題である。

以前から、「国営」事業であった郵政を民営化することには様々な弊害が生じてくるということは指摘されていた。例えば、土地を私有化することによって不当に利益を得ることや、グローバルサービスとしての質の低下、巨大な競争力をもった郵政という企業の台頭により市場の均衡が著しく損なわれることなどである。今回の「かんぽの宿」問題も民営化によって起こった問題の一角であり、これからさらなる問題が浮上しないという保障はない。

また、民営化したところで日本郵政が実質的な「国有」であることには変わりはないのである。すなわち、日本郵政が大量の国債の受け皿になっている限り、政府との緊密なつながりを絶つことはできないのである。政府にとって、日本郵政は国営に比べ税金の負担はかからない(むしろ納税してくれる)にもかかわらず、相変わらず国債を受け取ってくれるのだから、これほど美味しい話はないのであろう(ちなみに、郵貯は今回の世界的金融危機にもかかわらず「黒字」であった。なぜなら、郵貯はその資産のほとんどを国債で運用しているからである。)

このため、政府は何としても郵政民営化を推し進めたいのである。「かんぽの宿」問題などで多少の弊害が起こったとしても、推進派である西川社長に続投してもらわなければならないのだ。しかし、「国有」でかつ「民営」などといった構図は上手くいくはずがないのは明白である。

いずれにせよ、西川社長は経営責任を問われなければならない。本当に「民間の流儀」で郵政民営化をする気があるのならば、辞任を避けれないのは当然であろう。

Posted by ハマちゃんどす at 15:43